「辞めれば楽になれる」
ずっとそう思ってた。
でもあの夜、気づいてしまった。
それが、全部嘘だったことに。
退職して、ようやく自由になったはずだった。
けど、私の心は…
まだ会社の中に置き去りにされたままだった。
「辞めたこと、間違いだったのかな」
頭ではわかってた。
これは逃げじゃない。
生きるために必要なことだった。
それでも、
心が追いつかなかった。
誰にも言えなかった本音。
辞めることが正解だって信じたかった。
けど、その夜はただ怖くて、
自分の弱さを受け入れられなかった。
「本当にこれで良かったの?」
その問いが頭の中を何度も巡る。
答えは出なかった。
あの日の涙は、無駄じゃなかったのかもしれない
あの夜の私は、
ただ泣くだけの弱い人間だった。
でも今なら、少しだけ思える。
あの弱さこそが、
誰かの力になる日が来るかもしれないと。
最後に
過去の私へ。
あの夜の涙は、無駄じゃなかった。
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