文章を書くとき、いつも心のどこかで思っていた。
「これは、本当に誰かに届くのかな?」
スマホの画面に向かって、たった1人に語りかけるように言葉を紡ぐ。
でもそのたった1人すら存在しているのか、不安になることもあった。

そんな私に、ある日届いたコメントが、小さな奇跡を起こしてくれた。
ある投稿に対して、1通のコメントがついた。
「あなたの文章に、何度も救われています」
「読むたびに、泣きそうになります」
たった数行のコメントだったけど、心臓をぎゅっと掴まれた気がした。
この時、私は初めて気づいたのだ。
書いたものが誰かに届くという事実が、こんなにも人の心を震わせるんだって。
自分の過去を書いた。
弱さも、苦しさも、逃げたことも、全部さらけ出した。
「読まれたくないけど、誰かに読んでほしい」
そんな矛盾を抱えながら、それでも毎日投稿し続けてきた。
それまでは、書くことがどこか自己満足の延長線だった。
数字を気にして、バズを狙って、フォロワーを増やそうと焦っていた。
でも、このコメントが私の考えを変えてくれた。
「もう数字を追いかけなくていい」
「この1人に、届いたなら十分じゃないか」
そう思えた瞬間、涙が込み上げてきた。
私たちはつい、自分を過小評価してしまう。
「こんな話、誰も興味ないだろう」
「私なんて、大した経験もしていないし」って。

でも、それは違った。
心をこめて書いた言葉は、誰かの心を静かにノックしてくれる。
だから私は今も、書き続けている。
共感されなくてもいい。
バズらなくてもいい。
たった1人に届けば、それでいい。
このブログを読んでくれているあなたも、もしかしたらそんな想いを持っているかもしれない。
「自分には発信する価値なんてない」と思っているかもしれない。
でも、伝えたい気持ちがあるなら、それはもう書く理由になる。
✨あとがき
私は、読者に育てられてきた。
数字でも、バズでもない、人の言葉が私の背中を押してくれた。
そして、そんなあなたの存在が、今の私を書く人にしてくれた。
これからも、誰かの明日を少しだけ軽くできるように──
私は書いていこうと思う。
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