
私が「誰かに向けて言葉を発信する」ことを初めて意識したのは、深夜2時のことだった。
当時の私は、会社を辞めたばかりで、心も体もボロボロだった。
昼間はベッドの中でぼーっと天井を見つめ、夜になるとスマホを握りしめてnoteを読みあさる日々。
他の人たちは、ちゃんと生きてる。
前に進んでる。
私だけが、時間に置いていかれてる──
そんな焦燥感に押し潰されそうになりながら、あるnoteの文章に目が止まった。
静かで、あたたかくて、まるで「大丈夫だよ」と言ってくれているような言葉たち。
涙が出た。
気づけば、コメント欄を開いていた。
「ありがとう」って、伝えたかっただけなのに
「このnoteに救われました。ありがとうございます。」
たったそれだけ。
でも、送信ボタンを押すまでに5分以上かかった。
コメントなんて場違いかも…
迷惑じゃないかな…
そんな気持ちが頭をぐるぐるして、指が動かなかった。
でも、思い切って送信したあと、不思議と胸の奥がスッと軽くなった。
返事は、すぐに届いた。
「読んでくれてありがとう。
そんなふうに言ってもらえて、本当に嬉しいです。」
まるで、自分がここにいていいって許されたような気がした。
たったひとことのやりとりだったけど、私にとっては小さな光だった。
私の言葉が、誰かに届く未来へ

それがきっかけだった。
私は、他の人の投稿にも少しずつコメントを残すようになり、
やがて、自分の言葉でも発信をしてみたくなった。
最初は小さな日記のようなもので、読まれることなんて期待していなかった。
でも、ひとつ、またひとつと、反応が返ってくるうちに気づいたんだ。
「私の言葉も、誰かに届くかもしれない」
それは、失った自信を少しずつ取り戻していく感覚だった。
発信とは、自分を押しつけることじゃなく、
誰かの心の片隅に触れることなんだと知った。
あの夜、私がもらった一言が
今、私の原点になっている。
もしかしたら、あの時、コメントを送っていなかったら──
私はずっと、受け取る側のままだったかもしれない。
でも、あの「ありがとう」の一言が、すべてのはじまりだった。
だから私は、今日もまた書いている。
今度は、誰かの「大丈夫」に、なれるように。
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