「あの日のことは、たぶん一生忘れないと思う。」
noteを始めてしばらくして、私はあの瞬間を迎えた。
ある朝、スマホの通知が1件。
何気なく開いた口座アプリの画面に、見慣れない振込明細があった。
「¥50,000」
文字を見た瞬間、思わず息が止まった。
画面を凝視しているのに、頭の中は真っ白。
でも確かに、それはnoteで書いたたったひとつの文章に対して支払われた“リアルな対価”だった。

私は静かにスクリーンショットを撮った。
誰にも見せられなかったけれど、布団の中でガッツポーズをした。
声に出さず、「やった……本当にやったんだ」と何度も心の中で繰り返した。
その5万円は、人生で一番価値のある5万円だった。
なぜなら、それは自分の言葉だけで得たお金だったから。
私がやったことは、何か特別なノウハウを伝えたわけでもないし、バズを狙ったテクニックを使ったわけでもなかった。
ただ、
「失敗して傷ついたこと」
「誰にも言えなかった想い」
を、自分の言葉で正直に綴っただけ。
画面の向こうには、私と同じように心が疲れていた人がいた。
「わかる」
「私もそうだった」
そんな共感の声が、私の文章をそっと包んでくれた。
たったそれだけで、涙が出そうになった。
その日を境に、私は決めた。
「次は、もっと誰かの心に届く文章を書こう」と。

もう書くことは、ただの趣味じゃない。
私にとっては、「人生を少し変えるための手段」になっていた。
何度も迷いながら、それでも手を止めなかった過去の自分に、今ならこう伝えられる。
「ありがとう。あの日、書いてくれて」
✨あとがき
このブログを読んでくれたあなたへ。
「自分には何もない」と思っている人がいるかもしれません。
でも、過去のあなたが見てきた景色や感じた痛みは、きっと誰かの心を救います。
そしてもし、あなたにもいつか「5万円の通帳」が届く日がきたら──
その時は、私と同じように、そっとガッツポーズしてあげてください。
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