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夢のきっかけは、たった一通のメッセージ
プロポーズ成功の報告が、すべての始まりだった。
あの日、私が心を込めて作った器と寿司が、あるカップルの人生の大切な瞬間を彩った。それを知らせるメッセージが届いた時、胸の奥がじわっと熱くなった。
「あなたの器と寿司のおかげで、忘れられないプロポーズになりました」
ただ好きで作ったものが、誰かの特別な思い出になる。そんな奇跡みたいな出来事が、本気で人生を動かしてしまった。

「お店をやる」決意の瞬間
それまでは、魚を捌くのも、寿司を握るのも、器を焼くのも、すべて自分のためだった。だけど、あの出来事が教えてくれた。
「この好きは、自分の中だけに留めておくのはもったいない」
そう思ったら、不思議と頭に浮かんだんだ。「お店やってみようかな」って。
もちろん不安は山ほどあった。会社を辞める勇気も、資金も、場所のあてもない。でも、ワクワクがそれを上回った。
おうち寿司屋という小さな一歩
いきなり店を構えるのは難しい。だから、私は「週末限定のおうち寿司屋」を始めてみることにした。
自分が焼いた器に、心を込めて握った寿司を盛りつける。友人や同僚を招いて、ひとりひとりにおもてなしすることからスタートした。
チラシも手作り。陶芸教室でも「この器で誰が何を食べるか」を想像して、より丁寧に形を整えるようになった。準備期間すら楽しくて仕方がなかった。

好きが誰かの笑顔になる未来へ
いざ初日。緊張で手が震えながらも、ひとつひとつ寿司を握り、器に盛りつけた。お客さん(友人たち)の笑顔が、それを見て一気に咲いていく。
「このお皿、手作り!?すごい…!」
「うわ、めっちゃ美味しい!お店できるよこれ!」
その言葉を聞いたとき、確信した。
「この道を、歩いてみたい」
誰かの特別な時間に、自分の好きを届けられる仕事。それが私にとっての、最高のおもてなし。
小さな一歩だけど、確実に夢へ近づいてる。
そして今日も私は、土をこね、シャリを握る。
💬 最後にひとこと
「好き」は、ただの趣味じゃない。
誰かの記憶に残る魔法になる。
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