【コーヒー飲んでたら投資家になってた件裏話 10話】1冊の本との出会い

コーヒーを飲んでたら投資家になった件シリーズ

目次

また迷路に戻るのか、という焦り

40万円の損失。

その後にやったスキャルピングもまったく成果が出ず、ただ気持ちがすり減っただけだった。

「また、迷路に戻ってきた感じがする…」

負けるたびに「私には向いてないのかも」と思い、

でもまた何かを見つけては飛びついて、

同じように傷ついて戻ってくる。

やるたびに、「このままじゃ何も変わらない」って思うのに、

気づいたらまた、新しい「勝てそうな手法」を探してる自分がいる。

焦り。

不安。

そして、どこにも出口が見えない感じ。

1冊の本との出会い

そんな時、ふと目に入った1冊の本があった。

表紙にはこう書かれていた。

「勝てる手法より、折れない土台をつくれ」

最初はピンと来なかった。

でも読み進めるうちに、少しずつ自分の中で何かが動き出していった。

投資の土台という概念

その本では、勝てる人の共通点をこう整理していた。

  • 自分の性格を知っている
  • 自分の時間の使い方を理解している
  • 資金に合ったリスク管理をしている
  • 迷っても戻れる「軸」を持っている

要するに、テクニックや戦略の前に「自分という土台」を整えることが大事だと。

私はそれまで、「勝ってる人の真似」ばかりしてきた。

だけど、そのやり方は、まるで他人のサイズの靴を無理やり履くようなものだった。

スタイルの違いを受け入れる

そして気づいた。

私にはスキャルピングは向いてない。

瞬間的な判断力も、数秒単位で取引する集中力も足りない。

むしろじっくり考え、理由があって買った銘柄を長く持つ方が落ち着く。

日中フルで画面を見られないライフスタイルとも合ってる。

それぞれの強み・弱みがある。

重要なのは、「自分に合った靴を見つけること」。

コーヒーを飲みながら、また少しだけ前へ

カフェの静かな席で、コーヒーを飲みながら、私はそっと深呼吸した。

「…たぶん、やっとスタート地点に立てた気がする」

あの日見た「一晩で50万円」みたいな世界じゃなくて、

自分のペースで、自分のやり方で。

そんな投資との向き合い方を、やっと考えられるようになった。

まだ何かに勝てたわけじゃない。

でも、前よりずっと落ち着いている。

あの日より、ほんの少しだけ前を向けている。

コーヒーの苦味が、ちょっと優しく感じた。

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