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また迷路に戻るのか、という焦り
40万円の損失。
その後にやったスキャルピングもまったく成果が出ず、ただ気持ちがすり減っただけだった。
「また、迷路に戻ってきた感じがする…」

負けるたびに「私には向いてないのかも」と思い、
でもまた何かを見つけては飛びついて、
同じように傷ついて戻ってくる。
やるたびに、「このままじゃ何も変わらない」って思うのに、
気づいたらまた、新しい「勝てそうな手法」を探してる自分がいる。
焦り。
不安。
そして、どこにも出口が見えない感じ。
1冊の本との出会い
そんな時、ふと目に入った1冊の本があった。
表紙にはこう書かれていた。
「勝てる手法より、折れない土台をつくれ」
最初はピンと来なかった。
でも読み進めるうちに、少しずつ自分の中で何かが動き出していった。
投資の土台という概念
その本では、勝てる人の共通点をこう整理していた。
- 自分の性格を知っている
- 自分の時間の使い方を理解している
- 資金に合ったリスク管理をしている
- 迷っても戻れる「軸」を持っている
要するに、テクニックや戦略の前に「自分という土台」を整えることが大事だと。
私はそれまで、「勝ってる人の真似」ばかりしてきた。
だけど、そのやり方は、まるで他人のサイズの靴を無理やり履くようなものだった。
スタイルの違いを受け入れる
そして気づいた。
私にはスキャルピングは向いてない。
瞬間的な判断力も、数秒単位で取引する集中力も足りない。
むしろじっくり考え、理由があって買った銘柄を長く持つ方が落ち着く。
日中フルで画面を見られないライフスタイルとも合ってる。
それぞれの強み・弱みがある。
重要なのは、「自分に合った靴を見つけること」。
コーヒーを飲みながら、また少しだけ前へ
カフェの静かな席で、コーヒーを飲みながら、私はそっと深呼吸した。
「…たぶん、やっとスタート地点に立てた気がする」
あの日見た「一晩で50万円」みたいな世界じゃなくて、
自分のペースで、自分のやり方で。
そんな投資との向き合い方を、やっと考えられるようになった。
まだ何かに勝てたわけじゃない。
でも、前よりずっと落ち着いている。
あの日より、ほんの少しだけ前を向けている。
コーヒーの苦味が、ちょっと優しく感じた。

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