🏙 街で見かけた「顔パス改札」──それを作ったのは?
最近、大阪メトロの改札で見かける「顔認証改札機」。
ICカードもスマホも出さず、歩くだけで通過できる“未来の改札”が、もう現実になっているのをご存じでしょうか?
その開発元が、駅務機器の老舗メーカー高見沢サイバネティックス(証券コード:6424)です。
今回は、この小型株の成長性・業績・財務健全性を投資家視点で分析していきます。

📊 2025年3月期 決算ハイライト

営業利益率は約9%前後と比較的安定し、利益も継続して伸びています。
駅務系ビジネスは派手ではないものの、自治体や交通インフラ向けの受注が中心で景気に左右されにくい安定性が強みです。
💰 財務体質も悪くない
- 自己資本比率:35.7% → 改善傾向あり
- ROE(自己資本利益率):18.0% → 小型株としては優秀
- 営業キャッシュフロー:9.35億円(プラス)
財務リスクはそれほど高くなく、新規開発や研究投資に自社資金で対応できる体力があります。
🚀 成長ドライバーは「顔認証×社会インフラ」
高見沢が注目される最大の理由は、顔認証改札の社会実装です。
- 大阪メトロ全130駅に導入完了
- JR西日本との実証実験
- 2025年大阪・関西万博会場でも採用予定
今後は、東京・名古屋・福岡などへの拡大や、海外(アジア・欧州・空港)展開の期待も。
📉 小型株ならではのリスクも
高見沢サイバネは時価総額約100億円の小型株です。
テーマ性で上昇しやすい反面、以下のようなリスクもあります。
- 普及スピードが予想より遅れる可能性
- 顔認証ソフトの部分はパナソニックやNECが担っており、収益の主役にはなりづらい構造
- 株価はテーマニュースに大きく反応しやすく、短期的なボラティリティ(値動きの荒さ)が高い
さらに2026年3月期第1四半期(4〜6月)の決算では、売上が前年比30%減、1.8億円の赤字と、苦しいスタートも見られました。
✍️ 最後に:
高見沢サイバネは、“地味だけど本物”な企業かもしれません。
顔認証改札が本格普及したとき、「この会社を早くから知っていた」と言えるかどうか──
それは、今の分析と判断にかかっています。
📌 投資はあくまで自己責任で。ポートフォリオの一部に入れる分散投資が◎。

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