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【新シリーズ裏ストーリー18話】「大丈夫とは言わないけど、そばにいたいと思った。」

ストレスで潰されそうになったシリーズ 裏話

「もう笑えないかも」

かつて、そう思った日があった。

朝が来るのが怖くて、布団から出るのに2時間かかる。

お腹は空かないし、テレビの音もうるさい。

通知のバイブにすらビクッとする。

誰かの「大丈夫?」って優しさが、一番つらかった。

その言葉に、答えられるほど元気じゃなかったから。

私の中の「大丈夫じゃない」が、さらに騒ぎ出す気がして。

そんな日々から、少しずつ抜け出して、

今はこうして、文章を書くことができるようになった。

「また笑える日がくるよ」なんて、昔の自分に言いたいけど、

あの頃の私はきっと、信じなかったと思う。

少しずつ、心が前を向くようになったのは、

誰かに励まされたからじゃない。

無理やりポジティブになれたからでもない。

たったひとつ、「笑ってもいい瞬間」に出会えたから。

例えば、ふと立ち寄ったコンビニで、

甘めのラテを飲んで「おいしいな」って思った日。

Xで流れてきた、ゆるキャラの動画でクスッとした日。

その一瞬が、救いだった。

「今日、笑えたじゃん」って、自分に声をかけたくなった。

それが、はじまりだった。

今も、決して強くなったわけじゃない。

むしろ弱いままかもしれない。

だけど、

「あの頃の自分」と同じように苦しんでる誰かに、

少しでも寄り添える人でありたいと思った。

「大丈夫だよ」なんて軽く言えない。

でも、

「ひとりじゃないよ」とは、伝えたい。

だから、私は書く。

あの日の私に、今の私が言ってあげたかった言葉を。

直接届かなくてもいい。

だけど、どこかの誰かに、

「あ、これ自分かも」って思ってもらえたら。

そんな風に、誰かの隣に、そっと座るような文章を。

いつか、あなたがまた笑える日がくるまで、

静かに、そっと、灯りのように寄り添えたらいいな。

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