【ストレスに潰されかけた私 海外編 14話深掘り】

ストレスで潰されそうになったシリーズ 海外編

頼れるようになったのに、まだ肩が下りなかった

「困ってるなら、言ってね。ここでは、頼るのも普通だから」

第13話で、その言葉を受け取って。

たしかに私は少しずつ「頼る」を練習できるようになってきた。

分からないことを聞く。助けてもらう。言葉にしてみる。

なのに。

なぜか、心の奥の緊張だけは抜けなかった。

頼れるようになってきたのに、ずっと息が浅い。

朝起きた瞬間から、身体のどこかに力が入っている。

その理由が、今日やっと分かった。

海外生活の「普通」が、私の中のルールをあぶり出す

海外って、毎日が小さなテストみたいだ。

語学学校では説明が全部英語で、分かったふりが一番ラクに見える。

ホームステイでは、空気の読み方が日本と違う。

買い物でも、電車でも、病院でも、全部が「慣れない」。

だから私は、無意識にずっとこう思っていた。

「ちゃんとしなきゃ」

失敗したら恥ずかしい。迷惑をかけたくない。変に思われたくない。

そうやって私は、海外に来てからも自分にルールを増やしていった。

頼ることを覚えたのに、まだ自分に厳しいままだった。

「頑張ってない人たち」を見た瞬間、胸がざわついた

ある日の放課後。

語学学校が終わって、少し遠回りして街を歩いていた。

ふと目に入ったのは、ベンチでぼーっとしている人だった。

芝生に座って、ただ話している人。

コーヒーを飲みながら、何もしない人。

誰も急いでいない。

誰も「ちゃんと」していない。

もちろん、それぞれの人生があって、それぞれの悩みもあるはずだ。

でも、少なくともその瞬間の空気はこうだった。

「そんなに力、入れなくていいよ」

その空気を見たとき、私はなぜか胸がざわついた。

そして次に気づいた。

自分の肩が、ずっと上がっていたことに。

私がずっと背負ってきたのは「自分で作った正解」だった

海外に来てから私は、ずっと自分に言い聞かせていた。

英語を頑張らなきゃ。

生活を回さなきゃ。

成長しなきゃ。

笑顔でいなきゃ。

理解できる人っぽくいなきゃ。

でも冷静に考えたら、誰もそんなこと言っていなかった。

「ちゃんとしろ」

なんて、誰も私に命令してない。

私が勝手に、自分に課していただけだった。

それは、たぶん過去から続いている癖だった。

ちゃんとしていれば怒られない。

ちゃんとしていれば迷惑をかけない。

ちゃんとしていれば安全。

そうやって「ちゃんと」は、私の防具になっていた。

でもその防具は、重すぎた。

ベンチに座っただけで、涙が出そうになった理由

その日、私はふとベンチに座った。

ただ座って、空を見た。

何かを考えようとするのをやめて、ただぼーっとした。

すると不思議なくらい、胸が軽くなった。

ほんの数分だったと思う。

でもその数分が、私にはすごく大きかった。

「頑張らない時間」を持つことに、罪悪感があったから。

休むと置いていかれる気がして。

止まると価値がなくなる気がして。

だから私は、休むことすら頑張っていた。

その矛盾に、ベンチの上で気づいた。

頑張ることは悪くない。でも「頑張りすぎ」は、静かに自分を削る

誤解したくないのは、頑張ること自体は悪くないってこと。

海外で生きていくには、努力は必要だ。

英語も、生活も、人間関係も、積み重ねがいる。

でも。

頑張りすぎて、心が削れていくなら。

頑張りすぎて、自分が壊れそうになるなら。

それは「努力」じゃなくて、「消耗」だ。

頑張るって、本来は未来の自分を助けるためにやるものなのに。

頑張りすぎると、未来の自分を先に壊してしまう。

そのことに、私は海外に来てやっと気づいた。

「頑張りすぎてる自分に気づいた日」は、サボった日じゃなくて守れた日

その日、私はコーヒーを買って。

ベンチで飲んで。

空を見て。

それだけで帰った。

成果もない。

成長も見えない。

英語力も上がらない。

でも、たぶん。

あの日はサボった日じゃなくて、

自分を守れた日だった。

頑張りすぎている自分に気づくって、実はすごく勇気がいる。

だって「頑張ってる自分」でいたほうが、安心できるから。

でも私は、そこで初めて自分にこう言えた。

「ちょっと力抜いてもいいよ」

海外がくれたのは語学力じゃなく、「力の抜き方」かもしれない

海外に来たら、英語が伸びる。

海外に来たら、強くなる。

海外に来たら、人生が変わる。

そんな言葉をよく見るけど。

私の場合、まず変わったのはそこじゃなかった。

海外がくれたのは、語学力よりも先に、

「力の抜き方」だったのかもしれない。

頑張ることをやめるんじゃなくて、

頑張りすぎない自分を許す。

その練習を、私は今している。

次回予告:できない自分を認めた日

海外生活は、できないことの連続だった。

分からない。

伝わらない。

間違える。

置いていかれる。

でも次回は、そこで初めてこう思えた日の話。

「できない自分でも、いい」

それは諦めじゃなくて、

ようやく自分に優しくなれた瞬間だった。

💡 他の「ストレスシリーズ海外編」も読む

➡️ ストレスシリーズ海外編の記事一覧はこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました