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朝も夜も怖かった、あの頃の私
あの頃の私は、ずっと怖がっていた。
朝が来るのが怖かった。
また仕事に行かなきゃ、またあの人の顔を見なきゃ。
だけど、夜が来るのも怖かった。
眠れずに、考えなくていいことばかりが浮かんでくる。
頭の中が真っ黒で、世界がどこにも繋がっていないような感覚。
未来なんて考えられなかったし、
今日という日を乗り切るだけで精一杯だった。
自分がどこに向かっているのか、そもそも向かっているのかすら分からなかった。

「大丈夫」って笑っていた日々
誰にも本音は言えなかった。
「平気だよ」「なんとかなるよ」って、
自分でも気づかないうちに笑うクセがついていた。
でも本当は、毎晩泣いてた。
布団の中で、誰にも見られないように顔を埋めて、
「助けて」って心の中で叫んでた。
ただ、それを声に出す勇気がなかっただけ。
「弱音を吐いたら、もっと嫌われるんじゃないか」
「こんなことでつらいって思うなんて、甘えてるだけなんじゃないか」
そんな思考がぐるぐると止まらなくて、黙るしかなかった。
今の私から、あの頃の私へ
あの頃の自分に、今の私からひとつだけ伝えたいことがある。
「よく、ここまで来たね」って。
すごいよ。
ちゃんと分かってる。
誰も見ていないところで、必死に耐えていたことも。
朝が来るたび、心を押し殺していたことも。
踏ん張って、踏ん張って、何度も折れかけたのに、
それでも前に進もうとしていた。
完璧じゃなくてよかったんだよ。
弱音を吐いたって、立ち止まったってよかったんだよ。
でも、それでも君は立ち上がったんだよね。
もし今、苦しんでいる人がいたら
もし今、同じように心が限界の誰かがいるなら、
私はきっと、こう言いたい。
「無理して笑わなくていい」
「ちゃんと立ち止まっていい」
「逃げることだって、ちゃんと生き抜くための選択だよ」
誰かと比べる必要なんてない。
すぐに前向きにならなくてもいい。
まずは、自分がちゃんと息をしてるか、確認してみて。
疲れてるだけだよ。
本当にたくさん頑張ってきたんだよ。

過去は変えられなくても、意味を変えることはできる
私は、昔の自分のことが嫌いだった。
あの頃の自分は、弱くて、逃げてばかりで、価値のない存在だと思ってた。
でも今は違う。
自分の言葉が誰かの心に届いたとき、
自分のつまずきが誰かの支えになったとき、
ようやく気づいたんだ。
「過去は変えられなくても、過去の“意味”は変えられる」って。
あの頃の涙も、逃げたことも、全部。
今の私を支える灯りになってる。
だから
あの頃の私へ。
生きててくれて、本当にありがとう。
あなたが踏ん張ってくれたから、私は今ここにいるよ。
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