【コーヒー飲んでたらシリーズ 20話深掘り】

コーヒーを飲んでたら投資家になった件シリーズ

利益確定ボタンを押す瞬間、なぜか胸がギュッとなった話

「利益が出たなら、さっさと売ればいいじゃん」
頭では分かってるのに、
いざ利益確定ボタンを前にすると、なぜか指が止まる。

今回の第20話は、そんな「売り」の瞬間に宿る、
ちょっとややこしい感情の話。
ここでは、note本編では書ききれなかった裏側を、ブログならではの深掘りで残しておきたい。


目次


① 利益確定の瞬間に胸がギュッとする理由

株をやっていると、「買う瞬間」より「売る瞬間」のほうが怖いときがある。

画面には、含み益の数字が並んでいる。
プラス○%、評価損益+△△円。
冷静になれば、十分すぎる成果だと分かっている。

それでも、指はなかなか動かない。

なぜかというと、その数字の裏には、
ただの値上がり以上のものが詰まっているからだと思う。

  • 迷いながら買った日
  • SNSで叩かれていて不安になった夜
  • 決算前に「どうしよう」とソワソワした時間
  • 街でその会社のサービスや商品を見つけて、ちょっと嬉しくなった瞬間

それらをまとめて「売る」ということは、
その期間の自分 に一区切りをつけるような感覚に近い。

だから、利益が出ているのに胸がギュッとする。
それは、お金の問題だけじゃなくて、
「ここまでの自分の物語を、いったん閉じる」という行為だから。


② 「終わり」じゃなくて「一区切り」と捉える視点

第20話の予告にも書いたけれど、
利益確定は「終わり」じゃなくて「一区切り」だと思っている。

昔の私は、売った瞬間にこう思っていた。

  • 「あ〜…もうこの銘柄と縁が切れちゃったな」
  • 「これで上がったらどうしよう…」
  • 「売らなきゃよかったって未来の自分に怒られそう」

つまり、売ること=「損した未来への恐怖」とセットだった。

でも、何回か利益確定と後悔を繰り返しているうちに、
少しずつ見方が変わってきた。

いまは、こんな感じで捉えている。

  • ひとつのチャレンジが、ちゃんと実った
  • 「ここまでの判断は間違ってなかった」という答え合わせ
  • 次のチャレンジに回すための、資金と経験の回収

そう考えると、利益確定は、
「ここまでありがとう。また会うかもね」と株に挨拶しているような感覚になる。

終わりではなく、次に進むための一歩。
そう思えるようになってから、胸のギュッとする感じも、
少しだけやわらいだ気がしている。


③ 売ったあとに押し寄せる後悔と、ちょっとした救い

とはいえ、売ったあとに上がることなんて、いくらでもある
むしろ、売った翌日に限って大陽線が出たりする。あるあるだ。

そんなとき、昔の私はこうだった。

  • 「なんであのタイミングで売ったんだ…」
  • 「もう少しだけ我慢してたら…」
  • 「やっぱり自分はセンスないのかも」

でも、冷静に考えると、
利益確定した時点の自分は、そのときの情報とメンタルでベストを選んでいたはずなんだよね。

未来のチャートを見てから文句を言うのは、
ちょっとズルい。

なので、最近はこう決めている。

  • 売ったあとに上がったら、「そういう星の下だった」と笑う
  • 「あのときの自分、よくここまでホールドしたじゃん」と労う
  • 気になる会社なら、またどこかで入り直せばいいと割り切る

投資って、
「正解を言い当てるゲーム」じゃなくて、
「自分で納得できる選択を積み重ねる旅」
なんだと思う。

そうやって少しずつ、自分を責めない売り方を覚えてきた。


④ コーヒーとともに整理した、fujisoba流・利益確定ルール

第19話・第20話あたりは、
コーヒー片手に「自分の売り方」を見直していた時期の話でもある。

感情に振り回されないように、
いまはざっくりとこんなルールを持っている。

  • 目標ラインを事前に決める(○%上がったら一部売る 等)
  • 決算前に一度冷静になる(全部持ち越すのか、半分にするのか)
  • チャートじゃなくて「会社の今」を見る
  • 売ったあとの後悔は、次の銘柄選びのヒントにする

もちろん、ルール通りにいかない日もある。
人間だし、欲も出るし、ビビりもする。

それでも、
「なんとなく」でボタンを押さなくなっただけで、
心のダメージはかなり減った。

数字だけを追いかけると、利益確定は「損したかも」に見えることもある。
でも、その過程で手に入れた視点・経験・気づきまで含めると、
ちゃんとプラスの時間だったと感じられる。


⑤ まとめ:ボタンの向こうにあるのは、お金だけじゃなかった

利益確定ボタンを押す瞬間、胸がギュッとなるのは、
そこに「お金」だけじゃなくて、

  • 迷いながらも決めてきた自分の選択
  • その会社を信じた時間
  • 街で看板を見つけて嬉しくなった日々
  • 不安だった夜や、そっと応援していた気持ち

そういった、小さな物語の積み重ねが含まれているからだと思う。

だから、売るときに少し切なくなるのは、ある意味で自然なこと。
むしろ、それだけその銘柄と真剣に向き合ってきた証拠だ。

画面の向こうにはチャートがある。
でも、そのもっと向こうには、
人の努力や、街の変化や、自分自身の成長がちゃんと存在している。

第20話は、そんな「売り」の瞬間に宿る、
見えない物語の話でもあった。

これからも、
コーヒーを片手に、
数字だけじゃない投資の面白さを追いかけていきたい。

そしてまたいつか、
「売ったあとの自分」にも笑って拍手を送れるようになれたらいいなと思う。

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