【街で見かけた気になる企業】朝サイゼは儲かるのか?200円朝食を数字で深掘りしてみる
先日、「朝サイゼ」が拡大しているというニュースを見かけました。
サイゼリヤといえば、ランチやディナーのイメージが強いお店です。
学生の集まり、家族での食事、ちょっと安く済ませたい外食。
そんなサイゼリヤが、朝7時から10時までの朝営業を広げている。

しかも、メニューを見るとかなり安い。
- 焼きシナモンフォッカチオ:税込200円
- コーンクリームスープ:税込150円
- 焼きシナモンフォッカチオ コンビ:税込300円
- パンチェッタとチーズのパニーニ コンビ:税込400円
正直、最初に見た時はこう思いました。
「この値段で本当に大丈夫なの?」
でも、企業目線で見ると、この朝サイゼはかなり面白い戦略に見えます。
朝営業は「空いている時間」を売上に変える戦略
飲食店は、基本的に昼と夜に売上が集中します。
ランチタイム。
ディナータイム。
この時間帯にお客さんが多く来店します。
一方で、朝の時間帯はどうでしょうか。
店舗はある。
厨房もある。
席もある。
家賃も発生している。
でも、お客さんがいなければ売上はありません。
つまり朝営業は、すでにある店舗や設備を使って、これまで売上が少なかった時間を活用する戦略とも考えられます。
朝サイゼをざっくり数字で計算してみる
では、朝サイゼはどれくらいの売上になるのでしょうか。
かなりざっくりですが、数字で考えてみます。
仮に、1店舗あたり朝の来店客数を30人とします。
客単価を350円とすると、
30人 × 350円 = 10,500円
1店舗あたり、朝だけで約1万円の売上です。
これが22店舗なら、
10,500円 × 22店舗 = 231,000円
1日で約23万円。
年間で単純計算すると、
231,000円 × 365日 = 84,315,000円
約8,400万円の売上になります。
もちろん、これはかなり単純な計算です。
実際には曜日差もありますし、人件費、食材費、光熱費もかかります。
それでも、既存店舗を活用して売上を積み上げられると考えると、かなり面白い取り組みです。
サイゼリヤ全体の数字を見る
サイゼリヤの2025年8月期の売上高は、2,567億14百万円。
営業利益は154億99百万円でした。
この規模から見ると、朝サイゼ22店舗で年間8,000万円規模の売上が生まれても、全体への影響はまだ小さいです。
でも、ここで大事なのは売上規模そのものではありません。
「朝営業がうまくいくかどうかを小さく試している」
という点です。
いきなり全国展開するのではなく、まずは一部店舗で試す。
客数、客単価、オペレーション、人件費、食材ロス。
こうした数字を見ながら、広げるかどうか判断しているのだと思います。
なぜサイゼリヤは200円でも勝負できるのか
サイゼリヤの強みは、単に安いことではありません。
安く提供できる仕組みを作っていることが強みです。
- 大量仕入れ
- シンプルなメニュー構成
- 効率的な店舗運営
- セントラルキッチンの活用
- オペレーションの標準化
こうした仕組みがあるからこそ、低価格でも勝負できるのだと思います。
朝メニューも、複雑な調理が必要なものではなく、フォッカチオやパニーニ、スープなど、比較的オペレーションしやすそうな商品が中心です。
これはかなり大事です。
朝から人手を多く使うメニューだと、売上が増えても利益が残りにくくなります。
でも、少人数でも回しやすいメニューなら、朝営業との相性が良くなります。
朝サイゼの本当の狙いは「朝食」だけではないかもしれない
朝サイゼの狙いは、単に朝ごはんを売ることだけではないかもしれません。
朝に来店してもらうことで、サイゼリヤとの接点が増えます。
例えば、
- 仕事前に少し座りたい人
- 朝活をしたい人
- 通勤前に軽く食べたい人
- カフェより安く過ごしたい人
- 学生や高齢者の朝の居場所
こうした需要を取り込める可能性があります。
私自身、コメダでコーヒーを飲みながら記事を書いたり、株価を眺めたりすることがあります。
そう考えると、朝サイゼは「朝食の店」というより、
安く使える朝の居場所
を狙っているようにも見えます。
競合はコメダ、マック、ガストかもしれない
朝の外食市場には、すでに強い競合があります。
- マクドナルドの朝マック
- コメダ珈琲のモーニング
- ガストのモーニング
- ドトールやスタバなどのカフェ
この中でサイゼリヤが戦うなら、武器はやはり価格です。
200円から食べられる。
ドリンクバー付きでも300円台から。
この価格はかなり強いです。
特に物価高の今、朝食にあまりお金をかけたくない人にとっては魅力的に見えます。
投資目線で見るポイント
投資目線で見ると、朝サイゼだけでサイゼリヤの業績が一気に変わるとは考えにくいです。

現時点では実施店舗も限られています。
ただし、見るべきポイントはそこではありません。
既存店舗の稼働率を上げようとしていること。
低価格でも勝負できる仕組みを持っていること。
新しい時間帯の需要を試していること。
このあたりが面白い部分です。
飲食チェーンにとって、店舗効率はとても重要です。
同じ家賃。
同じ設備。
同じ店舗。
そこからどれだけ売上を作れるか。
朝サイゼは、その答えを探る実験のようにも見えます。
朝サイゼは成功するのか
個人的には、場所によってかなり差が出ると思います。
駅前やオフィス街、学生が多いエリアでは相性が良さそうです。
一方で、郊外型の店舗では朝の集客が難しい場合もあるかもしれません。
つまり、全国どこでも成功するというより、立地を選ぶ戦略になりそうです。
ただ、うまくいく店舗が増えれば、今後さらに対象店舗が増える可能性もあります。
サイゼリヤが朝の時間帯をどう育てていくのかは、今後も少し注目してみたいところです。
まとめ
朝サイゼは、ただの安い朝食ではありません。
数字で見ると、既存店舗の空いている時間を活用する戦略に見えてきます。
1店舗あたりの売上は小さくても、店舗数が増えれば積み上がります。
さらに、朝の来店をきっかけにサイゼリヤとの接点が増えれば、昼や夜の利用につながる可能性もあります。
200円のフォッカチオ。
300円台のドリンクバー付き朝食。
一見すると安すぎるように見えます。
でもその裏側には、サイゼリヤらしい効率化と店舗活用の考え方があるのかもしれません。
街で見かけた何気ないニュースも、数字で見てみると企業の戦略が見えてくる。
だから企業を見るのは面白い。
今度、近くに朝サイゼの対象店舗があったら、実際に行ってみたいと思います。
※この記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身で行ってください。


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